本州最東端のヨギー達

本州最東端の地元宮古市で活動するヨギー・ヨギーニの話。

妊娠7ヶ月とヨガのアーサナ

現在妊娠7ヶ月。
運動してる人に多いパターンらしいのですが、お腹があまり出てきません。
(いや、それでも家族や常連さん、近しい人達にはやっと「出てきた」と言ってもらえるようになった)

 

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7ヶ月。未だによそ様から妊婦と気づかれない…。

先日の妊婦検診では子宮底長の数値が小さくて母子手帳に赤丸がついた程。
中の赤ちゃんは標準サイズで元気いっぱいに動いてますが。
むしろ週数に対して身長はやや大きめらしいです。

 

知り合いに会う度「そろそろ戌の日だっけ?」とか「胎動始まる頃?」と聞かれるんですが…7ヶ月なんです。汗
戌の日は2ヶ月くらい前に終わり、胎動も1ヶ月半前から始まってます。

 

でもお腹があまり出てこないおかげで今のところ日常生活はもちろん、快適にヨガもマッサージも続けられてます。
そしてお腹が出ないのは妊娠前からヨガをやっていたのが理由の1つかも?なので、うまく繋がってるもんだな~と。

 

妊娠が分かった時、いつまで普段通りにヨガを出来るんだろうと思いましたが、今のところ妊娠による制約を感じるのは『後屈』一択。
これだけは自分的に「壊滅的だな」と感じる程出来なくなりました。反らそうとするとお腹がピーンと張るんですよね。

 

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非妊娠時のエカ・パダ・ラージャ・カポタ・アーサナ

           ↓  ↓  ↓

 

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妊娠5ヶ月時点。今はもっと反らせなくなって、少し手に体重を預けるように。

 

よく妊婦は禁忌とされている『ねじり』や『逆転』は妊娠前とさして体感的な違いや不具合を感じないので普通にやってます。
(つわりが治まりかけの時、一時的にねじり系のアーサナを辛く感じた事もありましたが。)
これはホント、お腹が出てきにくいからこそなんだろうなと思うので、経産婦さんとか骨格が小さくてどんどんお腹が出てくるタイプの方はあっという間にねじりもキツくなるんじゃないかと思います。

 

あまりに普通にヨガをしていると周りから心配されたりもしますが、やらないと浮腫んだりなんとなくスッキリしなかったり、とにかく私は妊娠中も毎日ヨガをしている方が好調。
そして私自身が妊娠してみてはっきり感じましたが、身体が言う事を聞くかどうかは妊娠しているかどうかはあまり関係がない。
(もちろんつわり等不調の時は妊娠由来の制限は出てきますよ)
妊娠前から動く習慣があったか、身体の動かし方を知っているか…そもそもの習慣の有無の方がモノを言います。

 

私も体力は妊娠前より落ちましたけどね。
だから、妊娠中のヨガは非妊娠時のヨガよりも自分の身体の声をよく聴いてやらないといけない。
ちゃんと身体の声に耳を傾ければ「あ、今このアーサナはマズい」とか「今日はチャイルドポーズ多めにしてのんびりやろう」「今日は調子良いから思う存分動こう」とかその瞬間瞬間に適したさじ加減を身体が自然と教えてくれます。

 

これが元々身体を動かす習慣皆無だった人が「妊娠したから赤ちゃんのためにヨガ始めよう!」と意気込んだりすると身体からのサインをキャッチし慣れてないからなかなか難しい。
以前、私が生まれる時に母が大変お世話になった超ベテラン産科看護師さんに上記の「運動習慣なし→妊娠を機に運動に対して急にやる気満々状態」をどう思うか聞かれた事がありまして、しばし2人で語らったのですが…
満場一致(2人だけど。笑)で「勧めない」という見解。

 

いや、適度な運動は絶対やった方がいいんですよ。
適切な強度と内容のマタニティヨガやその他エクササイズは大賛成。
でも『適度』である事が絶対条件。

 

そして『適度』は人によって変わるし、同じ人でも妊娠週数やその日その時の体調でも違います。
要は「その時その瞬間の自分にきちんと向き合えるか」。

 

これ、ヨガやってる人は常に考えてるし、その難しさだって痛感してるけど、それを非妊娠時(慣れ親しんだ自分1人の身体)と全然状態が違う妊婦の段階から始めたとして向き合うとかいきなり出来るか?って話なんですよね。
だって自分1人の身体と向き合うのだってとっても難しい事じゃないですか。
それがイレギュラーな妊婦状態からスタートって、基礎の練習問題すっ飛ばして超応用問題から取り組むみたいなもんだと思うんですよ。
仮に私が妊娠してからヨガと出会っていたとして、今自分が後屈出来ないのは骨格上の個性故なのか、妊娠のためなのか自分でもよく分からなかったと思いますし。

 

うちのスタジオにも妊婦さんのお客様が来店なさいますが、やっぱり前からヨガをやってらっしゃった方、ヨガでなくても身体を動かす経験がある方はその日その時の自分に合わせてアーサナをちょっと崩したりアレンジしたりするのもお上手。

ご本人は「全然動かない」なんて苦笑いしてたりしますが、動かないのを無理矢理動かすのが危ないのであって、「動く範囲で、最大限に楽しんでる」様子がちゃんと伝わってくるんですよね。

 

妊娠してからのヨガは、張り巡らさなきゃいけないアンテナの数が非妊娠時より圧倒的に多いと私は現在進行形で感じてます。
それくらい、妊婦の身体って繊細で生命の神秘を凝縮したような状態。
7ヶ月この状態で過ごしてるけど、その7ヶ月は変化の日々で同じ日なんて1日もなくて、ちょっと自分の声を聞き漏らしたら「あ、頑張り過ぎた」って調子を崩して反省する日もいっぱいある。

 

でもそのアンテナの精度を磨くのにヨガをやってて良かったと心の底から思うし、さっき「勧めない」と言った妊娠時からのヨガスタートだって、ちゃんと『適度』を守ればそれがその人のヨガとのご縁のタイミングだったっていうだけだと思うんです。

 

これからお子さんをと考えてる人にはぜひ今のうちからヨガをやって欲しいなと思うし、妊娠してからヨガに出会った人には本当に繊細な身体の声に耳を澄ましながら自分も赤ちゃんも慈しんでやって欲しいと思うし、出来るなら産んだ後もヨガを続けてほしいなと思う。
私も産んだら子育てで沢山答えのない問いにぶつかって悩むんだろうけど、きっとヨガはそんな時も心身の助けになってくれるって確信してる。

 

というか、妊娠してるかどうかとか男性か女性かとか、そんな些細な違いは関係ないほど、ヨガの懐は広くて深い。

ヨガってすごいな、と改めて思う今日この頃です。