本州最東端のヨギー達

本州最東端の地元宮古市で活動するヨギー・ヨギーニの話。

私流、玄米のおいしい炊き方(酵素玄米編)

酵素玄米は「発酵玄米」「熟成玄米」「寝かせ玄米(株式会社結わえるさんが商標登録なさってます)」など様々な別名がありますが、要するに炊いた玄米を3日間以上保温してちょっとグレードアップさせたもの。
もちもち感が増して玄米の食感が苦手な人でも食べやすくなりますし、GABAなどの栄養素もパワーアップ。
見た目がお赤飯のように濃い色になるので、「真っ白なお米を頬張りたい!」という人には受け入れがたいかもしれませんが、それを除けば本当に良い事尽くめの食べ物です。

酵素玄米を検索していただくと基本的には小豆で作った酵素玄米の作り方が出てくるので、小豆で作りたい方はご自身で検索なさってみてください。
今回私がお伝えするのは私の大好きな「黒米で作った酵素玄米」の作り方。
小豆程主張がなくポリフェノールが豊富でもちもち感は抜群♪
プレーンな玄米より肉料理をはじめとした色んな料理に合う頼もしい主食です。
まだ玄米を炊いた経験がないという方はまず「私流、玄米のおいしい炊き方(基本編)」からお読みください。

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黒米の酵素玄米で作った焼きおにぎり。我が家ではチャーハンなんかも普通にこのお米で作っちゃいます。美味しいです。

 【作りやすい酵素玄米の分量】
玄米 3合
黒米 ティースプーン3~4杯
天然塩 小さじ1
水 適量

①基本編の①~③をやりましょう(もみ殻を取り除きお米を研ぎ、浸水させます)。
発芽抑制因子の事を考えたら浸水→玄米の発芽は欠かせない手順だと思って当たり前にやってましたが、今回この記事を書くにあたり色々調べていたらごく一般的な酵素玄米の作り方だと発芽の過程はカットされる事が多いようです。
いや、ダメっしょ。
実際、酵素玄米にのめり込んで常食している人は我が家同様発芽させてから酵素玄米にしてるようですし。
ちょっと手間は増えますが、発芽抑制因子の事や食感、栄養素の事を考えたら絶対に浸水と発芽はさせた方がいいです。
…とちょっと横道にそれましたが、手順に話を戻してここで最初から黒米を加えた状態で行っていただいても構いません(以前は私もそうして作っていました)。私は浸水後に水を取り替える派なので黒米のポリフェノールが流出するのがもったいない気がして最近は浸水後のタイミングで黒米を加える事が多いです。これは好みというか考え方なので皆様お好きなタイミングで黒米を投入してください。
黒米も言ってみれば玄米の一種なので使用量は僅かですが一緒に浸水させた方がいいと考える方もいらっしゃると思いますし。

②浸水後のボールに黒米を加え、再度研ぎます。
黒米をまだ洗っていないので浸水させていた水を取り替える前についでにちゃちゃっと洗ってしまいます。

③好みの水加減にします。
私はすり切りで玄米を測ってその後黒米を加える(玄米+黒米でピッタリ1合じゃなく、玄米1合+黒米ティースプーン1杯)のでプレーンな玄米を炊く時より気持ち水加減を多めにします。炊き上げた後もひたすら保温する事になるので、ちょっと水が多いかなくらいにしておかないと保温しているうちにお米が乾いて硬くなったりします。

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パプリカとズッキーニのベジカレー。ベースはお肉ではなく大豆ミートです。

④天然塩を加えて水が濁るまで時計回りに混ぜます(泡だて器使用なら8分、素手でじゃりじゃり混ぜるなら3~4分)。
ここで塩が足りないとその後の熟成がうまくいかないようです。
基本編でも書きましたが天然塩は精製塩と違い減塩の必要はないと言われているので適量をしっかり加えます。
そして酵素玄米にするために欠かせないのがその後の混ぜる作業。
時計回り(右回り)に混ぜるというのは食養とかでの考え方ですね。高気圧が右回転であるように、右に回転しているものは中心に集まる求心性の動き。陰陽で言うと「陽性」という事になります。
なので料理の時は左回りではなく、右に混ぜたり和えたりする事で栄養が増すとされています(左回りに混ぜると栄養やおいしさが外へ逃げる)。
※右回転左回転については若杉友子著『これを食べれば医者はいらない-日本人のための食養生活』を参考にまとめさせていただきました。
私は舌が肥えている訳ではないので、本当に味に変化があるのかはイマイチ分かりませんが、それでも日頃の料理は基本この「右回転」を意識して作っています。
ちなみに発酵玄米における最後のこの「濁るまで混ぜる作業」ですが、必須です。
「最後のひと混ぜが玄米の発酵に影響するとかないでしょ~」とタカをくくってこの工程をろくにやらずに炊いた玄米はいくら保温して待っても色も変わらず熟成が進みませんでした。

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このくらい濁ります。目安は水面下の玄米がほとんど見えなくなるくらいまで。

⑤炊飯して、寝かせます。
炊き上がり蒸らし終えた玄米をしゃもじでまず十文字を切るように大きく天地返しして混ぜます。
そして後は1日に1回天地返しをしながら保温を続け、教科書的には3日目からが酵素玄米としての食べ頃スタートです(我が家は炊き立ての食感も好きなので炊いた初日から食べ始めちゃいますが。笑)。
日が経つにつれもちもち感が増し、玄米の色が赤く変化していきます。
保温ジャーや炊飯器によってもクセが異なりますが、保温日数が経つ程玄米表面が乾いたりするので濡れ布巾をかけて乾燥対策したり、我が家は少しの水を足してから毎日の天地返しをしたりします。
本来この保温は70℃程度が最適(一般的な酵素と最も活性化する温度が全く異なります)とされていますが、現代の炊飯器の保温モードは省エネなどの兼ね合いで60℃程度の設定にされているようです。
70℃保温が可能な炊飯器・保温ジャーをお持ちの方は本当に餅のように変化を遂げる酵素玄米と対面出来るようですが、60℃保温だと色の変化やもちもち感はアップするものの「本当にお餅のようだ!」というところまではいきません。
我が家も酵素玄米用にとわざわざ保温専用ジャーを買った(炊飯は鍋でするため)のですが、酵素玄米OKという口コミをチェックして買ったものの、いざ使ってみたら保温の温度が餅化するには足らず…実家で余っていた炊飯器をもらって試してみたりもしましたが、やはりそれも保温70℃にはなりませんでした。
巷にはお値段ははるものの、酵素玄米用の良い炊飯器も売られてますので本当に餅のような酵素玄米を食べたい!という方は機会があったら購入なさってみてもいいかもしれません。私は元々硬めのお米が好きなので日常的に食べる事を考えると今の状態で満足していますが…。

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まずは炊飯初日の姿を。まだ「酵素玄米」と呼べる状態ではないですが初日でもちゃんと美味しいです。

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炊飯3日目。初日と見比べると赤みが増して褐色っぽくなりました。


という訳で説明の長い項目がちょこちょことありますが、やっぱりプレーンな炊き方じゃないので色々とこだわりや外したくないポイントが出てくるのです。
もちろんこれが正解という訳ではなく、基本編同様私や我が家が「美味しい、これを食べたい」と思う玄米の姿を探求していった形なので皆さんも自分の好みや家族とのすり合わせで良い形を見つけていってもらえたらと思います。

私自身ももっと美味しい炊き方を見つけたらこの記事を加筆修正する日がくるかもしれません。
食と健康の探求を一緒にしていただけたら嬉しいです。